イタリア野菜の貴公子 フェンネル
1.こんな野菜です、フェンネル!
2.品種を知ろう
品種名 [品番] | 生育日数 定植~収穫 | バルブ=株元サイズ |
TauroF1 [V-635] F1品種 | 60-90日 | 大 |
di Parma sel.Prado [62/8] | 80-85 日 | 中-大 |
Montovano [62/6] 晩冬まき 春収穫も可能 | 80日 | 小 |
Montebianco [62/17] | 90日 | 大 |
Mantovano [Art.2831] | 90日 | 小-中 |
di Romagna [Art.2811] | 100日 | 中 |
Romanesco [Art.2821] | 100日 | 中 |
Mommoth [Art.2871] | 120日 | 大 |
Douxde Florence [V-530] | 120-150日 | 大 |
3.ベストなまきどきはいつ?
4.各段階における栽培のポイント
5.栽培してみよう
●種子
セリ科特有の、薄茶色、長さ5mmにも満たない細長い小さな種子です。
発芽土壌温度は15-30℃、25℃前後が最も理想的です。
**Johnny’s社サイトより引用
●種まき
定植予定の4-6週間前を目安にタネまきを始めます。
2.5-5cm角のセルトレイに、3粒/セル、深さ5mmでタネを撒き、うっすら覆土します。
発芽までは土壌温度15-30℃を保ち、乾燥に注意して丁寧に水やりします。
●育苗~定植(生育適温15-30℃)
発芽したらすぐに間引きをして、良い苗を1本/セルにします。
発芽後すぐは、厳しい高温多湿時期です。
遮光ネットの利用や、風通し良くして、なるべく涼しい環境で育苗してください。
種まきから約4-6週間が経過し、本葉5-6枚になった頃が定植のタイミングです。
肥沃で、日当たり、水はけの良い、pH6.5-7.5の土壌が理想的です。
ディルやコリアンダーとの混色は避けてください。
フェンネルは根のダメージに敏感な植物です。
土壌は十分に深く耕し、根部を傷つけないよう、丁寧に作業を進めてください。
条間50cm、株間25-30cmで定植します。
このころはまだ、暑さがある時期なので、植え付け作業は、夕方少し涼しくなった頃から始めるのをおすすめします。
定植が終わったら、はす口を付けたジョウロや柔らかい水の出るシャワーで、たっぷりと水やりします。
●株元の軟白栽培
軟白栽培の作業は必須ではありません。
より白くて、甘みのある良球を収穫したい場合は行うことをお勧めします。
株元のバルブが鶏卵くらいの大きさになった頃から、バルブを土で覆うようにして、株元に土寄します。収穫まで、この作業をこまめに続けます。
根が肥大する栽培後半は、乾いたら水やりする程度で、乾燥気味に管理します。
また、この時期は肥料を与える必要もありません。
こうすることで、根の急激な肥大を防ぎます。
●病害虫
健全に育ち、さほど病害虫の心配はありませんが、アブラムシとコナジラミが付くことがあります。
●収穫
バルブがテニスボウル大になった頃から、いつでも収穫可能です。
よく切れる刃物を使って、地面すれすれのところを水平にカットして、バルブを傷つけないように収穫します。
出荷の場合には、
葉も料理に使えるため、葉茎をある程度付けた状態で切り落としてもいいですし、【図1】
保存したい場合には、葉が萎れやすいので、バルブから2.5-5cm上を残した位置で短く茎を切り落とします。【図2】
図1
図2
●保存
収穫後すぐに茎を短く切り、葉をできるだけ取り除いた状態で、湿度95%、温度0℃の冷暗所で約1週間保存できます。
6.食べてみよう
アニスやリコリスのような気品あふれる西洋の香りと、セリ科野菜特有のこぎみよい歯ごたえ、噛みしめた時にほんのり感じる甘み、その全てが今までの日本野菜にない感覚、極上のおいしさです!
生食ではサラダ、ピクルス、スロー、加熱料理では蒸し煮、ロースト、スープなど幅広いメニューに絶大な風味をもたらしてくれる野菜です。
◆生食・・・フェンネルとオレンジ(ユズ、ミカン)の冬サラダ
https://www.marthastewart.com/334019/fennel-and-orange-salad
1.フェンネルは縦半分に切ってから、くし切りにする
2.皮をむいてくし切りにしたオレンジ、1のフェンネルをお皿に盛りつける
3.半分にカットしたオレンジ(ユズやミカンでもいい)を握り絞り、2の上に回しかける
4.オリーブオイルを回しかけ、塩、コショウで味を調える
◆漬物・・・フェンネルのピクルス
https://www.marthastewart.com/318034/pickled-fennel
1.保存ビンは事前に清潔に洗って、しっかりと水けをふき取り、乾燥させておく
2.フェンネルをきれいに洗い、バルブに茶色い部分があれば取り除き、薄く輪切りスライスする
3.無農薬オレンジ(無農薬ミカンでも良いと思う)のできるだけ外側に近い皮を、薄く細長く剥ぐ
4.水、塩、ホワイトヴィネガー、砂糖を入れて煮立たせる
5.4が煮立つまでの間に、保存ビンの高さの半分までフェンネルを入れ、3の外皮とスターアニス(香辛料の八角)を2個/ビンに入れる
6.上からまた残りのフェンネルを詰め、清潔なスプーンの背などを使ってしっかり押し込み、ビンの口より下2cmを空けた状態まで詰める
7.4の熱いピクルス液を、フェンネルより5mm上に浸かるまで注ぎ、ビンの口はしっかり蓋をする
8.そのまま冷めるまで待ってから、冷蔵庫に入れる
9.3-5日の間で食べてしまうように!
◆スープ・・・フェンネルとリーキの冷製スープ
https://www.marthastewart.com/1158574/chilled-fennel-and-leek-soup
1.フェンネル、リーキの白軸部分、薄くスライスする
2.玉ねぎは粗みじん切りにする
3.鍋にバターを熱し、2の玉ねぎとフェンネルシードを塩、コショウで約10分間、玉ねぎが透き通るまで炒め、ニンニクのみじん切りを入れて更に2分焦がさないように炒める
4.1のリーキと、フェンネルのスライスも入れ、全ての野菜がしっとり柔らかくなるまで更に10分炒める
5.4に鶏がら出汁を注ぎ入れ、沸騰するまで加熱する
6.5を、なまぬるい状態まで冷まし、ブレンダーに入れて、舌触り滑らかになるまで攪拌する(熱いまま攪拌すると大変危険)
7.密閉容器に入れて、冷蔵庫で4時間以上冷やす
8.盛り付ける時には、塩、コショウ、お好みでペルノなどの洋酒を数滴垂らして味を調える
9.最後に、みじん切りにしたチャイブを散らしてできあがり
◆蒸し煮・・・フェンネル&フィッシュ
https://www.marthastewart.com/315796/fish-and-fennel
1.フェンネルは縦半分に切り、縦に薄切りする
2.中玉トマトはさいの目切りにする
3.厚手のフライパン(スキレット)を熱し、オリーブオイルと薄切りにしたニンニクを入れて香りを出し、1のフェンネル、2のトマト、塩、コショウ、皮を剥いてスライスしたレモン数枚を入れて、水を足し、蓋をして蒸し煮する
4.6-7分経過し、トマトがいい感じに煮崩れてソース状になったところで、塩コショウをした白身魚を3に入れる
5.更に10-15分加熱して、白身魚に火が通ったらできあがり
◆焼物・・・ローストフェンネル、タイム添え
https://www.marthastewart.com/317996/roasted-fennel-with-thyme
1.フェンネルはよく洗って、適当な大きさのくし切りにする
2.大きなボウルに、1のフェンネルを入れ、フェンネルに塩、コショウ、タイムの葉、オリーブオイルがよく絡まるように和える
3.オーブンシートを敷いた天板に2のフェンネルを重ならないように並べ、200℃に熱したオーブンで50-60分ローストする
4.仕上げにレモン汁をかけ、塩で味を調える
5.肉や魚の付け合わせにどうぞ!
◆焼物・・・フェンネルとジャガイモのベイク
https://www.marthastewart.com/312909/fennel-and-potato-bake
1.オーブンは200℃に予熱しておく
2.フェンネルは縦半分に切ってから、薄切りに、ジャガイモもできるだけ薄くスライスします
3.グラタン用の耐熱角皿に、ジャガイモを1段、フェンネルを2段、間に塩、コショウ、チーズ(できればアジアーゴチーズ)、バターを散らしながら、この繰り返しで層を重ねていく
4.3の上から生クリームを全体に回しかけ、オーブンで約45分間、ジャガイモが柔らかくなるまで加熱します
5.最後に残りのチーズを散らし、チーズに茶色い色がほどよく付くまで焼く
以上、全レシピの参考:http://www.marthastewart.com/
ここに記載のレシピは、海外のサイトで掲載されたものを簡潔に記しています。
画像はすべてオリジナル記事によるものです。